サイゼリヤの間違い探しは子ども向けと思って油断しているあなた、実は大人の7割が10個全部見つけられずに食事を終えています。
「チャルシュ」という言葉はトルコ語で「商店街」や「市場」を意味します。トルコ各地に同名の場所がありますが、サイゼリヤ好きの間で特に話題になるのは、トルコ北西部の世界遺産都市・サフランボルに位置するチャルシュ広場(Kazdağlı Meydanı)です。
サフランボルは1994年にユネスコの世界文化遺産に登録された都市で、19世紀以前のオスマン帝国時代の町並みと木造建築がほぼそのまま保存されています。チャルシュ広場はその旧市街(エスキ・チャルス)の中心に位置し、観光スポットや土産物屋、レストランが集まるハブとなっています。これが中心地です。
広場のすぐ隣には、17世紀建造の歴史的なトルコ式浴場「タリヒ・ジンジ・ハマム」がどっしりと構えています。今もハマムとして現役で営業しており、歴史の重みを感じながら体験できる場所です。旧市街全体には私立博物館が1つ、25のモスク、5つのトルコ式浴場、3つの隊商宿(ハン)が点在しており、チャルシュ広場はそのすべての拠点となっています。
石畳の路地がいくつも延びる旧市街は、迷い込むような感覚で散策できる魅力的なエリアです。周辺を高台から見渡すと、赤い屋根瓦と白い壁で統一された伝統家屋が放射状に広がる絶景が一望できます。
サフランボル市街の世界遺産登録の詳細や、チャルシュ地区・チュクル地区・バーラル地区の違いについて詳しく解説されています(世界遺産マニア)
サイゼリヤの間違い探しは、2005年にキッズメニューのリニューアルを機に誕生しました。当時の商品企画部長(後に社長となる)堀埜一成氏らが中心となって企画したもので、「食材へのこだわりや食育につながる知識をイラストで表現しながら、楽しんでもらえる要素を盛り込む」というコンセプトで設計されています。
2017年からイラストを担当したのが、神戸在住のイラストレーター・THE ROCKET GOLD STAR(山崎秀昭)さんです。山崎さんは「サイゼリヤのイタリア食材」「おいしい野菜が届くまで」といったテーマに加え、世界各地の市場や広場を彷彿とさせる風景をモチーフに、独特の美術館的な画風でイラストを描き続けてきました。
チャルシュ広場はこうした「世界の市場・広場」をテーマにした回のモチーフとして採用されたとみられています。サイゼリヤの間違い探しには、スペイン広場(ローマ)など実在する海外の広場・名所をテーマにした回が複数存在しており、チャルシュ広場もそのひとつとして取り上げられたのです。意外ですね。
なお2025年6月25日のグランドメニュー改定を機に、間違い探しのイラストはアートディレクターの森本千絵さんへとバトンが渡りました。約8年間続いた山崎さんの時代が終わり、現在はデザートをテーマにした新スタイルで展開しています。
元イラスト担当・山崎秀昭さんのインタビュー。独特の画風がどのように生まれたか、制作秘話が語られています(GENSEKIマガジン)
サイゼリヤの間違い探しが難しいのは、サイゼリヤの社員が問題を考案しているという点にあります。クイズ作家が設計しているわけではないのです。見つけた箇所にマルをつけられないメニュー表という媒体の特性もあり、全体を目で追い続けなければならないのも難しさの一因です。
公式によれば、間違いは「見つけやすいネタ7〜8個+少し難しいネタ2〜3個」の構成で、大人が15〜20分で全部解けるように設計されているといいます。6〜7個は比較的すぐ見つかりますが、残りの3〜4個に時間がかかることが多いです。これが基本です。
実際に攻略する際は、以下のポイントを意識すると効率よく探せます。
| 攻略ポイント | 説明 |
|---|---|
| 🔍 端から順番にスキャン | 左上から右下に向けて、縦横のグリッドを意識しながら目を動かす |
| 🎨 色・影の差異を優先 | 形の違いより先に「色の差」「影の有無」を確認すると速い |
| 📐 細部の数を数える | ボタンの数、窓の数、タイルの枚数など「数の違い」は見落としやすい |
| 🔄 左右を交互に見る | どちらかを「基準」に固定せず、交互にチェックする癖をつける |
| 👁️ 少し目を離して再チャレンジ | 一度全体を見渡して目を休め、新鮮な視点で再スキャンすると見つかることが多い |
チャルシュ広場のような「広場の風景」テーマのイラストでは、建物の窓の形・人物の服のボタンや色・地面の石畳のパターンなど、背景の細かい部分に間違いが潜んでいることが多いです。背景から見始めるのが原則です。レジ前にある「超難解!大人の間違い探し」も合わせて挑戦すると、さらに脳が鍛えられますよ。
「チャルシュ広場」はサイゼリヤのイラストで知って興味を持った人も多いかもしれません。実際のサフランボルは、アクセスが少し不便ながらも訪れる価値は十分にあります。
まずアクセスから確認しておきましょう。サフランボルへは陸路のみでアクセス可能です。アンカラからは車またはバスで約2時間30分、イスタンブールからは約5〜6時間かかります。長距離バスは多数出ており、夜行バスで移動すると朝の静かな旧市街を独占できるためおすすめです。
観光時間帯は「朝が絶対におすすめ」とされています。多くの団体ツアーが午後に訪れるため、午前中はほぼ地元の人しかいません。鶏の鳴き声しか聞こえないような静寂の中、石畳の路地を歩く体験はここでしかできません。土日も混雑するため、平日の朝が最も旅行者が少ないタイミングです。
現地では以下のような体験ができます。
注意点として、サフランボルのバスターミナルには荷物預かり所がありません。これは知らないと困ります。日帰りで行く場合は、バスチケット購入時にバス会社へ荷物を預かってもらうよう事前にお願いするのが現実的な対処法です。
サフランボルのアクセス・宿泊・観光スポットを網羅した日本語ガイド(turkish.jp)
なぜサイゼリヤ好きにとってチャルシュ広場が特別なのか、少し掘り下げてみましょう。サイゼリヤはイタリアに強いルーツを持つレストランです。しかしながら、間違い探しのイラストには「世界各地の食文化・風景・市場」が描かれてきた歴史があります。チャルシュはまさにその象徴です。
「チャルシュ(çarşı)」はトルコ語で商店街・市場複合体を意味し、トルコの都市には歴史的なチャルシュが複数存在しています。イスタンブールのグランドバザールもチャルシュの一形態です。サフランボルのチャルシュ広場は、そうした「生きた市場文化」の縮図ともいえる空間であり、食と生活が交差する場所です。サイゼリヤが「食」をテーマに掲げる企業であることと、非常に相性がよいテーマだったことがわかります。
また、サイゼリヤの間違い探しは2018年に書籍化もされています。「サイゼリヤのまちがいさがし」(新星出版社、ISBN 978-4-405-07272-5)という書籍は、歴代の間違い探しをまとめたもので、家で楽しめる問題集として人気を博しました。つまり、お店に行けない日でも楽しめるのです。チャルシュ広場テーマの回を含む過去作をまとめてチェックするのにも役立ちます。
さらに2025年6月以降、間違い探しのテーマは「デザート美術館」へとシフトしました。新作担当の森本千絵さんはMr. ChildrenやOfficial髭男dismのアートワークで知られるアートディレクターであり、これまでとは全く異なるアート性の高いイラストになっています。新旧どちらの間違い探しにも、それぞれの魅力があります。これだけ覚えておけばOKです。
サイゼリヤを訪れるたびに、食事だけでなく間違い探しのイラストにも目を向けてみてください。描かれた場所の背景を調べると、世界の文化や歴史への入口が開けてきます。チャルシュ広場はその最もわかりやすい例のひとつといえるでしょう。
サイゼリヤ公式の間違い探しページ。最新版および過去の問題と解答を一覧で確認できます(サイゼリヤ公式サイト)