冷蔵庫に入れると、1週間以内でもパサパサになって損します。
パンドーロを初めて買った人が驚くのは、その賞味期限の長さです。一般的な市販の食パンや菓子パンが2〜3日で賞味期限を迎えるのに対し、パンドーロは未開封の状態で1ヶ月〜最長9ヶ月日持ちする商品も存在します。
これが可能なのは、「パネットーネ種」と呼ばれる特別な天然酵母を使っているからです。パネットーネ種はイタリア北部で100年以上前から受け継がれてきた伝統的な酵母で、酵母と乳酸菌が共生しています。この乳酸菌の働きによって生地が酸性になり、雑菌が繁殖しにくい環境が作り出されるのです。
さらに重要なのが「水分含有量の低さ」です。一般的なパンの水分含有量が35〜38%なのに対し、パネットーネ種で作ったパンは約20%と非常に低く抑えられています。腐敗の原因は水分にある、ということですね。水分が少なければカビや雑菌が繁殖しにくく、長期間品質を保てます。
つまり、保存料で長持ちさせているわけではありません。天然の製法そのものが、長期保存を可能にしているのです。
| 保存状態 | 日持ちの目安 |
|---|---|
| 未開封・常温(市販メーカー品) | 1ヶ月〜最長9ヶ月(商品による) |
| 未開封・常温(手作り・無添加品) | 約1ヶ月 |
| 開封後・常温密閉 | 数日〜1週間程度(早めに消費推奨) |
| 冷凍保存(スライスしてラップ) | 約1ヶ月 |
なお、日欧商事が取り扱う「バロッコ パンドーロ 750g」の賞味期間は製造後9ヶ月とされており、これは未開封・常温保存での期間です。一方、無添加で自家製酵母のみを使った職人品の場合は、同じく常温でも1ヶ月前後が目安となります。これは製法の差です。
バロッコ パンドーロ 750g(賞味期間:製造後9ヶ月)の商品詳細 |日欧商事(JET)
「賞味期限が長いなら、冷蔵庫に入れればもっと安心では?」と思う人は少なくありません。これは大きな誤解です。
パンドーロを冷蔵庫に入れると、かえって品質が劣化します。冷蔵庫内は2〜6℃ですが、この温度帯はパンに含まれる「でんぷん」が最も老化しやすい温度域なのです。でんぷんが老化すると、あのふわっとした食感が失われ、パサパサで硬い食感になってしまいます。
冷蔵庫はNG、が基本です。
パンドーロのような発酵菓子を販売しているイタリア輸入食材店も、「冷蔵庫に入れてしまうとパサパサになる」と明確に注意喚起しています。正しい保存場所は「高温多湿を避けた、直射日光の当たらない涼しい常温の場所」です。
夏場など室温が高くなる季節は例外で、カビのリスクが上がります。その場合は冷凍保存が有効です。1切れずつラップで包んでフリーザーバッグに入れれば、約1ヶ月は風味を保てます。食べる際は自然解凍か、電子レンジで軽く温めるだけで、ふわふわ食感が戻ります。
パネットーネ&パンドーロの正しい保管方法・食べ方 |イタリア食材専門店ciao
市販のパンドーロのパッケージに記載されているのは「賞味期限」です。賞味期限とは「おいしく食べられる期限」であり、「消費期限(食べても安全な期限)」とは異なります。これは知っておきたい基本です。
未開封のまま賞味期限を数日程度過ぎたとしても、外観・においに異常がない限り、すぐに食べられなくなるわけではありません。ただしこれはあくまで「未開封かつ適切な環境で保存していた場合」に限った話です。
問題は開封後です。開封した瞬間から、密閉状態が崩れて外気にさらされます。パッケージには「開封後はお早めに」と書いてありますが、これは非常に重要な注意点です。開封後は賞味期限に関わらず数日以内の消費が推奨されます。
開封後の保存で最も大切なのは、とにかく乾燥させないことです。
無添加・自家製酵母で作られたパンドーロの場合は、「暖かい場所に置いておくとカビが発生する可能性がある」と明示している販売店もあります。これが条件です。室温管理は特に梅雨・夏場は注意が必要です。
イタリアでは、パンドーロはクリスマス前の12月初旬に購入し、クリスマスが終わっても翌年の2月・3月まで少しずつ食べる、という習慣があります。日本人の感覚では「クリスマスが終わったら片付ける」というイメージが強いかもしれません。でも本場イタリアでは正月明けにも朝食として食べるのが普通なのです。
これは使えそうです。
せっかくの長期保存食品なのに、開封後に食べきれず廃棄してしまうのは一番もったいないパターンです。サイゼリヤのメニューでお馴染みのティラミスと組み合わせたアレンジが、特に人気です。パンドーロのスポンジ状の生地はコーヒーシロップをよく吸うため、ティラミスのベースとして最適です。
パンドーロを使ったティラミス風アレンジ(簡単レシピ)
マスカルポーネクリームはサイゼリヤのティラミスにも使われているクリームと同じ素材です。サイゼリヤのティラミスが好きな人なら、そのベースになる風味をおうちで再現できるという意味でも楽しめます。
他にも「粉砂糖をたっぷりかけてそのまま食べる」「生クリームと一緒に食べる」「横2cmにスライスしてずらし重ねてクリスマスツリー型に飾る」など、食べ方のバリエーションは豊富です。
パンドーロを使ったティラミス風アレンジレシピの参考 |型にはまったお菓子なお茶の時間
日持ちの長さや価格は、パンドーロを購入する場所によってかなり差があります。購入前に知っておくと、選び方のミスを防げます。
まず、もっとも手軽に手に入るのはカルディや成城石井などの輸入食材専門店です。クリスマスシーズン前後の11月〜1月に店頭に並ぶことが多く、価格は750〜1,000g前後で1,500〜2,500円程度が目安です。
イータリー(Eataly) などのイタリア食材専門店では、保存料・香料不使用の本格品が取り扱われています。こちらはクリスマスシーズンに予約完売するケースもあるほど人気です。価格は4,000〜5,000円以上になることもありますが、品質と風味は別格です。
Amazon・楽天などの通販 でも輸入品が購入でき、メーカー品であれば製造後9ヶ月の賞味期間があるものも流通しています。まとめ買いしやすいのが利点です。
| 購入場所 | 価格目安 | 賞味期間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| カルディ・成城石井 | 1,500〜2,500円 | 2〜6ヶ月 | 手軽・シーズン限定 |
| イータリー等専門店 | 4,000〜5,000円以上 | 1〜2ヶ月 | 無添加・本格品 |
| Amazon・楽天通販 | 2,000〜3,000円前後 | 最長9ヶ月 | まとめ買い可・年中流通 |
| DONQ等国内ベーカリー | 2,500〜4,000円 | 短め(国内製造) | 新鮮・手作り感あり |
購入後すぐに食べきれない場合は、日持ちの長い輸入メーカー品を選ぶのが合理的です。一方、風味や品質を最優先したいなら無添加の職人品を選ぶのが得策ですが、その場合は購入後1ヶ月以内に食べきる計画を立てておくことが大切です。いずれにせよ、購入時にパッケージの賞味期限を必ず確認するのが原則です。
パンドーロの概要・食べ方・保存の基礎情報 |napolipizza.jp