マヨネーズを冷えたコンキリエに混ぜると、味が薄くなって後悔します。
コンキリエ(conchiglie)はイタリア語で「貝殻」を意味するショートパスタです。その名前の通り、法螺貝のような立体的なカーブを描いた形が特徴で、幅は小さいものだと1〜2cm程度、はがきの角を丸く切り落としたくらいのサイズ感です。この独特のくぼみこそがサラダ向きの最大の理由で、マヨネーズや具材のソースがくぼみの内側に自然にたまり、ひと口噛んだ瞬間にじゅわっとうま味が広がります。
マカロニや普通のショートパスタに比べて、コンキリエは「器」のような役割を果たします。つまり、ソースが表面に塗られるだけでなく、パスタの中に閉じ込めてくれるのです。スプーン一杯のマヨネーズが、コンキリエに使うとマカロニよりも約1.3倍多くソースをまとわせるというデータもあります。これは使えそうです。
サイズ選びも重要なポイントです。コンキリエには小さい「コンキリエッテ」、通常サイズの「コンキリエ」、大きい「コンキリオーニ」の3種類があります。サラダに使うときは、一口で食べやすい通常サイズかそれ以下が正解です。無印良品の小さめコンキリエは料理家・長谷川あかりさんが「このサラダにぴったりのサイズ感」と公言するほどで、具材との一体感が格段に上がります。大きすぎるサイズを選ぶと具材とのバランスが崩れ、食べにくさが残ります。サイズだけ覚えておけばOKです。
表面に刻まれたリガーテ(縦筋)があるタイプは、さらにマヨネーズが絡みやすくなるため、「コンキリエ・リガーテ」と書かれた商品を選ぶとひと味差がつきます。スーパーの輸入パスタコーナーに置かれているラ・モリサーナや、無印良品の商品が手に入りやすくおすすめです。
参考:コンキリエの特徴とサイズ違い一覧(Wikipedia)
コンキリエ - Wikipedia
「マヨネーズはいつ混ぜても同じでしょ?」と思っていたとしたら、それは大きな誤解です。マヨネーズを混ぜるタイミングを間違えると、せっかくのコンキリエサラダが「味が薄くてべたべた」か「油っぽくてしつこい」どちらかになってしまいます。
ポイントは「熱いうちに混ぜる」ことです。茹でたてのコンキリエはまだ気孔が開いており、このとき全体にマヨネーズを絡めると、パスタの内側にまでしっかり味が染み込みます。完全に冷めてしまってから混ぜると、表面にマヨネーズが塗り重なるだけで、食べても「マヨネーズだけ濃くて肝心の麺は無味」という状態になりがちです。
具体的な手順は以下のとおりです。
茹で上がり直後に混ぜると、マヨネーズの油分がコンキリエの表面をコーティングし、冷やしても麺同士がくっつきにくくなるという副次効果もあります。味の素パークの情報によると「パスタのゆで上がり250gに対して小さじ1/2の油分を加えると冷えてもべたつかない」とされており、マヨネーズを熱いうちに絡める方法はこれを一度に解決します。これが基本です。
マヨネーズの量の目安は、コンキリエ100g(乾燥時)に対して大さじ3〜4が一般的です。ただし具材の水分量によって調整が必要で、きゅうりや冷凍野菜など水分の多い具を加えるときは、先に塩もみして水分を出しておくと、仕上がりのマヨネーズ濃度が変わらずに済みます。
マヨネーズだけで和えた場合と、ひと手間加えた場合の差は想像以上に大きいです。以下の3つの隠し食材は、普段の買い物でそろえられるものばかりで、どれも「食べた瞬間の奥行き」がまったく変わります。
まず1つ目は「プレーンヨーグルト(大さじ1)」です。マヨネーズ大さじ3に対してヨーグルト大さじ1を混ぜることで、乳酸の酸味がマヨネーズの重さを消し、さっぱりとした口当たりになります。カロリーも全体の約10%カットできるため、健康面が気になる方にとっては一石二鳥です。コンキリエのくぼみにヨーグルト入りのソースが入ると、口の中でトマトクリームのような複雑な味わいが広がります。いいことですね。
2つ目は「すし酢(小さじ1)」です。調味料として砂糖・塩・酢が一体になったすし酢は、これひとつでマヨネーズの甘みと酸味のバランスを調整できます。別々に塩、砂糖、酢を加えると計量が面倒ですが、すし酢ならスプーン1杯だけで完結します。特に玉ねぎや紫玉ねぎを加えるときに相性が抜群で、辛みを和らげながら全体の風味を引き締めてくれます。
3つ目は「ツナ缶の缶汁ごと使う」ことです。ツナのオイルまたは水煮の汁をそのままボウルに入れると、マヨネーズとなじんで自然なうま味が底上げされます。通常ツナの缶汁は捨ててしまう方が多いのですが、これを入れることでコンキリエサラダの「料理感」が一段上がります。長谷川あかりさんの公式レシピでも「ノンオイルツナ缶は水分も使用する」と明記されており、缶汁こそが旨味の核です。つまり捨てるのは損です。
参考:料理研究家・長谷川あかりさんによるコンキリエサラダの公式レシピ(無印良品)
「作りたては美味しかったのに、冷蔵庫から出したら水っぽくなっていた」という経験は多いです。これは「コンキリエからの水分の滲み出し」と「具材からの水分の放出」が時間経過によって重なって起きます。マヨネーズが薄まり、べちゃっとした食感になってしまいます。痛いですね。
この失敗を防ぐには、工程を3つ意識するだけで大丈夫です。
①コンキリエを茹でた後の水切りを徹底することが最初の鍵です。ザルにあげた後、振るだけでなくキッチンペーパーで軽く押さえると、くぼみに残った余分な水がしっかり取れます。コンキリエは形の関係でくぼみに水がたまりやすく、ここを怠るだけで最終的なマヨネーズの濃度がおよそ30%薄まると言われています。水切りが条件です。
②きゅうり・玉ねぎ・ブロッコリーなどの水分の多い野菜は下処理をすることが2番目のポイントです。きゅうりは塩もみして10分おき、出てきた水分をしっかり絞ります。玉ねぎは薄切りにして塩もみするか、冷水にさらしてから水切りします。ブロッコリーは茹でた後にしっかり乾かすか、電子レンジで加熱した場合もキッチンペーパーで水気を吸わせてから使いましょう。
③保存する場合は「マヨネーズを少し控えめにして食べる直前にあえて足す」方法が効果的です。作り置きの場合、コンキリエ100gに対してマヨネーズは大さじ2程度に留めておき、食べる5〜10分前に残りの大さじ1〜2を加えて仕上げると、常にフレッシュなコクと濃度を保てます。冷蔵庫での保存は密閉容器に入れた状態で2〜3日が目安です。
参考:パスタサラダの保存と水分対策(日本パスタ協会)
パスタのおいしいゆで方|日本パスタ協会
サイゼリヤのドレッシングといえば「マヨネーズ+ケチャップ」ベースのカクテルソース風ドレッシングが有名です。小エビのサラダのあのコクと甘みをコンキリエサラダに応用すると、デリ風で一気にレベルが上がります。
サイゼリア風カクテルドレッシング仕立てのコンキリエサラダは、マヨネーズ大さじ3・ケチャップ大さじ1・牛乳大さじ1・砂糖小さじ1・味の素3振りを合わせることで再現可能です。これに塩ゆでしたエビ(冷凍でOK)・レタス・ミニトマトを組み合わせると、サイゼリヤの「小エビのサラダ」をコンキリエで再現したような一品になります。エビはコンキリエのくぼみのサイズとちょうどよく合うため、見た目も食べやすさも向上します。
一方で「マヨネーズを使いたくない」「カロリーを落としたい」という方には、クリームチーズ(50g)+ノンオイルツナ缶(1缶)+オリーブオイル(大さじ1)+酢(小さじ2)という長谷川あかりさんのオリジナル配合がおすすめです。マヨネーズに比べてカロリーは約20%低く、なめらかな口当たりはそのままです。「マヨネーズにしがちなところをクリームチーズで仕上げるとおしゃれな味になる」という口コミがSNSで多数あり、作った人の8割以上がリピートしているとも言われています。
変わり種として「めんつゆ×マヨ×ごま」の組み合わせも注目です。マヨネーズ大さじ2・めんつゆ(2倍濃縮)大さじ1・すりごま大さじ1でタレを作り、茹でたコンキリエに和えるだけで「デパ地下風のごまマヨ和え」が完成します。かいわれ大根やツナを加えるとさらに本格的な一品になります。これは使えそうです。
| アレンジ名 | ベースの調味料 | 主な具材 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| サイゼリア風カクテル | マヨ+ケチャップ+牛乳 | エビ・レタス・トマト | 甘みとコクのあるデリ風 |
| クリームチーズ&ツナ | クリームチーズ+オリーブオイル+酢 | ツナ・いんげん・バジル | 低カロリーでおしゃれな味 |
| デパ地下ごまマヨ | マヨ+めんつゆ+すりごま | ツナ・かいわれ大根 | 和風でご飯にも合う |
サイゼリヤのドレッシング再現として話題になったリュウジさんのレシピも参考になります。
参考:サイゼリヤドレッシング完全再現レシピ(macaro-ni)
サラダがとまらない!「サイゼリヤドレッシング」にハマる人続出|macaroni