オリーブオイルにグリッシーニをつけて食べるのは、本場イタリアでは少数派で損をしているかもしれません。
グリッシーニ(Grissini)は、イタリア北部のピエモンテ州・トリノ周辺を発祥とする、細長いスティック状のパンです。小麦粉・水・塩・オリーブオイルというシンプルな材料で作られており、カリッとした食感と香ばしさが特徴です。日本ではイタリアンレストランやフレンチのコース料理で目にすることが多く、「プリッツの巨大版みたい」という印象を持つ人も少なくありません。
その歴史は17世紀後半にさかのぼります。サヴォイア家の幼少の王子が消化器の病気を患っており、消化しやすい軽いパンとして宮廷パン職人が考案したのが始まりとされています。王侯貴族の食卓に並んだ"格式あるパン"として広まった背景があり、フランスの英雄ナポレオン・ボナパルトも愛食したという逸話が残っています。
サイゼリヤでグリッシーニが人気を集めるのは、コース料理を待つ間に手軽につまめるからだけではありません。テーブルに置かれた無料のエクストラ・バージンオリーブオイルと組み合わせることで、本格イタリアンの雰囲気をリーズナブルに楽しめる点が大きな魅力です。それがリーズナブルの理由です。サイゼリヤのオリーブオイルはイタリア直輸入で、かけ放題という太っ腹な仕様になっています。
グリッシーニはそのまま食べるだけでなく、アレンジの幅が非常に広い点も人気の理由のひとつです。生ハム巻き、ディップソース、サラダのトッピングなど、様々な使い方があります。知っているだけで毎回の食事の質が変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発祥 | イタリア・ピエモンテ州トリノ |
| 起源 | 17世紀後半(1675年頃) |
| 主な原材料 | 小麦粉・水・塩・オリーブオイル |
| カロリー(1本14g) | 約36kcal |
| 主な食べ方 | 生ハム巻き・ディップ・サラダトッピング |
参考:グリッシーニの歴史と食べ方の詳細はこちら
グリッシーニとは?ナポレオンも愛したパンの作り方・食べ方を紹介!(オリーブオイルをひとまわし)
グリッシーニをそのままかじるのは、実はマナー違反です。これは多くのサイゼリヤユーザーが見落としがちなポイントです。グリッシーニはパンの一種であるため、ポッキーやプリッツのようにスティック状のまま端からかじるのは正しい食べ方ではありません。正しい食べ方は、手で適当な長さに折り、一口大にしてから口に運ぶことです。これがマナーの基本です。
フォーマルなイタリアンやフレンチのコースでグリッシーニが提供された場合は特に注意が必要です。レストランの席で長いまま豪快にかじっていると、一緒にいる相手に対して印象が悪くなる可能性があります。手でポキッと折る動作は自然なもので、音が出ても問題ありません。
また、グリッシーニは料理が運ばれてくる前の"待ち時間"に食べるものです。前菜や料理が出揃ったら役目終了と考えるのがスマートです。意外と知られていないのが、食事の序盤に食べ終えるのが本来の使い方という点です。コース料理の途中でずっとグリッシーニをポリポリしていると、料理への集中度が下がって見えることもあります。
サイゼリヤではカジュアルな環境なので、あまり厳密に考えなくてもOKです。それでも基本の「折って食べる」という習慣を身につけておくと、いざフォーマルな場に出た際に自然と対応できます。
参考:グリッシーニの食べ方マナーをさらに詳しく知りたい方へ
グリッシーニの食べ方マナー(フェリシメ・マナースクール)
「グリッシーニはオリーブオイルにつけて食べるもの」と思い込んでいる方は多いですが、実はこれは本場イタリアでは少数派の食べ方です。意外ですね。イタリアのピエモンテ地方では、グリッシーニはそのままポリポリと食べるか、生ハムを巻いて食べるのが王道とされています。オリーブオイルにディップする習慣は、日本のイタリアンレストランが"映えるサービス"として広めた側面が強く、発祥地のトリノっ子たちの食べ方とは少しニュアンスが異なります。
本場で公式認定と言っていい組み合わせは「生ハム(プロシュット)」と「バーニャカウダ(アンチョビとニンニクのオイルソース)」の2つです。特に生ハムをグリッシーニに巻きつけ、そのまま手で持って食べるスタイルは、パーティや前菜の定番として定着しています。バーニャカウダが基本です。
一方で、オリーブオイルにグリッシーニをつけて食べること自体が悪いわけではありません。サイゼリヤの卓上にあるエクストラ・バージンオリーブオイルはイタリア直輸入の品質の高いものです。そこに少量のシチリア岩塩(同じく卓上に無料で置かれています)を加えてグリッシーニをディップすると、オリーブオイル本来の風味を楽しめるシンプルな一皿になります。これは使えそうです。
ただし注意点があります。オリーブオイル大さじ1杯は約110kcalと非常に高カロリーです。グリッシーニ1本が36kcalであることを考えると、5本分のカロリーに相当します。毎回たっぷりディップしながら食べていると、食前のつまみだけで想定外のカロリーを摂取することになりかねません。オリーブオイルの適量が条件です。
サイゼリヤのオリーブオイルは無料かけ放題というメリットを活かして、グリッシーニとの組み合わせをもっと楽しみましょう。知らないと損するアレンジが複数あります。
まず最初に試してほしいのが、「オリーブオイル+シチリア岩塩ディップ」です。卓上のオリーブオイルを小皿に少量取り、シチリア岩塩をひとつまみ加えます。そこにグリッシーニを折って浸しながら食べると、エクストラ・バージンオリーブオイルの香りが一気に立ち上がり、素材の味を最大限に引き出すことができます。イタリアンの本場の雰囲気に一番近い楽しみ方です。
次に紹介するのが「生ハムとオリーブオイルの組み合わせ」です。サイゼリヤには「生ハム」メニューがあります。生ハムをグリッシーニに巻き付け、さらにオリーブオイルを少量回しかけて食べる方法です。塩気のある生ハムとオリーブオイルの香りが合わさり、これだけでワインのおつまみとして完成します。
3つ目は少し独自の視点からのアレンジです。
「グリッシーニをサラダのクルトン代わり」にする食べ方です。グリッシーニを数本折って細かくし、サイゼリヤのサラダの上にトッピングします。そこにオリーブオイルをかければ、クルトン入りのオリーブオイルドレッシングサラダが完成します。これはサイゼリヤのどの記事にも載っていない食べ方で、残ったグリッシーニを無駄にしない最善策でもあります。
参考:サイゼリヤのオリーブオイル徹底解説(無料の使い方・持ち帰り方法まで)
店内ではかけ放題!サイゼリヤのオリーブオイルを徹底解説(macaroni)
グリッシーニは1本あたり約36kcal(14g換算)です。はがきの短辺(約10cm)よりやや長い1本がその量です。それ自体はクッキー1枚よりも低カロリーで、罪悪感なく食べられる印象があります。しかし、オリーブオイルと組み合わせたとき、カロリーは一気に変わります。これに注意が必要です。
オリーブオイル大さじ1杯(約13g)のカロリーは約110kcalです。このカロリーを消費するためにはウォーキングで約30分が必要です。グリッシーニを5本食べながらオリーブオイルを大さじ1杯使うと、それだけで合計290kcal近くになります。コース前の"軽いつまみ"のつもりが、ご飯一膳分(約250kcal)を超えるカロリーになっているケースも珍しくありません。
一方で、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸には血糖値の急上昇を抑える効果があることが知られています。適量であれば、むしろ健康面でのメリットがあります。専門家が推奨するオリーブオイルの1日の摂取量は大さじ1~2杯程度です。サイゼリヤでたっぷり使うことを想定したうえで、その日の他の食事での油脂を控えめにするバランスが重要です。摂取量の調整が原則です。
グリッシーニ自体は強力粉ベースのシンプルな食品で、余計な添加物が少なく、比較的ナチュラルなスナックといえます。ポテトチップスのような高脂肪スナックと比べれば、健康的な選択肢であることは確かです。ただし、食べすぎには注意が必要です。1食あたり2~3本を目安にすると、カロリーを意識しながら楽しめます。
参考:オリーブオイルの1日の摂取量と健康効果について詳しく知りたい方へ
オリーブオイルの効能を解説!栄養面で相性が良い食材も紹介(ふるなび)
サイゼリヤでグリッシーニをより深く楽しむためのテクニックがいくつかあります。まず前提として、グリッシーニは単品メニューとして注文するのではなく、食事の最初にテーブルに置かれている(または前菜として提供される)パンの一種として扱われます。サイゼリヤでのグリッシーニは、ドリンクバー近くの調味料台にあるオリーブオイルと組み合わせることで真価を発揮します。
オリーブオイルはセルフサービスで自由に使えます。スマホ注文も不要です。瓶ごとテーブルに運んで好きなだけ使えるのがサイゼリヤの魅力です。なお、このオリーブオイルは持ち帰り用としても購入可能で、500ml・税込1,200円で販売されています(2024年2月に850円から値上げ)。スーパーで販売されているエクストラ・バージンオリーブオイルの同等品と比べても、コスパは十分に高いです。
サイゼリヤのテーブルには、オリーブオイルのほかにシチリア岩塩・黒こしょう・ホットソースが無料で置かれています。グリッシーニと一緒にこれらを組み合わせることで、様々なフレーバーのディップ体験ができます。例えばオリーブオイル+シチリア岩塩+黒こしょうという組み合わせは、シンプルながらエクストラ・バージンオイルの香りを存分に楽しめる黄金比です。これだけ覚えておけばOKです。
またグリッシーニは保存性が高く、袋に入った状態で提供された場合は、食べきれなければ持ち帰ることも一般的です。ただし、テーブルに裸で置かれているものはその場で食べることが前提です。常識的なマナーの範囲内で楽しみましょう。
参考:イタリア発のグリッシーニ文化の背景を深く知りたい方へ
ピエモンテが誇る"魅惑のグリッシーニ"(ホソピーのイタリア郷土料理note)